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いたずらティルに出会う場所

マクデブルク第二弾、クラシック音楽愛好家向け、小ネタ2点です。

 

1点目は、R.シュトラウスの交響詩で有名な「ティル・オイレンシュピーゲル」について。14世紀の実在の人物とされ、ドイツ各地でイタズラをやらかした逸話が伝えられてます。

 

その中にマクデブルクでの話がいくつかありまして、一つをご紹介しますと、「“市参事会堂から飛んでみせます“、と言ったら人々が集まったので、その人達に ”バーカ、そんなわけないだろ〜“ と嘲笑った」というものがあります。


 

その市参事会堂とは、おそらく市庁舎だと思われ、その入り口の側に立つローラント像の裏側に、ティルが隠れてるんです!なんとも憎い演出!


 

また市庁舎前の広場の反対側に小さな噴水があり、そこにもティルが居てます。イタズラっぽいポーズから、シュトラウスの旋律が聞こえてきそうです。


 

2点目は、ウェーバー作曲のオペラ「魔弾の射手」から。悪魔に魂を売ったカスパーが、主人公マックスに言うセリフの中に「子供の頃からティリーの下に仕え、マクデブルクのダンス場に行った」というのがあります。


 

この物語の舞台が1650年頃なので、カスパーの子供の頃の体験は三十年戦争中にあった 1630-31年の「マクデブルクの戦い/惨劇」のことと思われます。ティリーとは マクデブルクを攻め込んだ側のリーダー。かなり悲惨な事件だったようで、カスパー的に「俺は小さい頃から、恐ろしい現場を切り抜けてきたんだぜ」とイキってる台詞でしょう。

 

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